
写真を撮るときに「なんとなく手ブレしちゃうな」と感じたことはありませんか?
そんなときに活躍するのが“三脚”です。
三脚は、手ブレを防ぐだけでなく、構図をじっくり考えたり、夜景や風景などの長時間露光撮影にも欠かせない存在です。
「三脚なんて全部同じじゃないの?」と思うかもしれませんが、実は素材や高さ、脚の太さなど、選び方ひとつで使い心地が大きく変わってくるんです。
この記事では、そんな三脚の基本から選び方のコツ、長く使うためのメンテナンス方法まで、女性目線でわかりやすくご紹介します。
三脚の素材比較:アルミ vs カーボン
三脚を選ぶうえで、まず迷うのが「アルミにするかカーボンにするか」という素材の違いです。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、用途に合った選び方がとても大切です。
アルミ三脚は、比較的価格が手頃で頑丈なのが魅力です。
多少乱暴に扱っても壊れにくいので、初心者の方や屋外撮影が多い方にも向いています。
一方で、少し重たいため、長時間持ち運ぶと疲れてしまうかもしれません。
カーボン三脚はとっても軽くて持ち運びやすく、しかも振動を吸収してくれるという優れもの。
風の強い日や、望遠レンズを使うときでもブレを抑えてくれるので安心です。
そのぶんお値段は高めですが、長く使えると考えるとコスパは悪くないかもしれませんね。
アルミ三脚
メリット
- 価格が手頃でコスパ◎
- 衝撃に強くて丈夫
- 初心者でも扱いやすい
デメリット
- 重たくて持ち運びにやや不向き
- 振動が伝わりやすい
カーボン三脚
メリット
- 軽量で持ち運びがラク
- 振動を吸収しやすくブレにくい
- 強度が高く見た目もスマート
デメリット
- 価格が高め
- 衝撃に弱く扱いに注意が必要
三脚の高さの選び方:撮影ジャンル別おすすめ高さ

三脚の高さって高いに越したことはありませんが、高すぎても重く逆に低くしにくく使い勝手が悪くなるケースがあります。
撮影するシチュエーションによっても必要な高さが異なりますので、参考にしてみてください!
風景・夜景撮影
なるべく地面に近いローアングルで構えることも多いため、
最低地上高が15cm以下になるような、脚が大きく開くタイプの三脚が便利です。
また、160cmくらいの高さが出せれば、どこに持って行っても大体撮影することが可能です。
マクロ撮影
撮影する作業台の高さに合わせて、またレンズの最短撮影距離に合わせて高さを計算しましょう。
1mの作業台と最短撮影距離が40cmのレンズなら、160cmの三脚だと20cmくらいしか余裕がありません。
この場合、三脚の高さを確保するか、作業台の高さを調整する必要があります。
また被写体にぐっと近づくため、センターポールが横向きに倒せるタイプが便利。
真上からの構図や、小物の物撮りにもぴったりです。
動画撮影
目線に近い150cm前後の高さが扱いやすく、頻繁に構図を変える撮影でもストレスが少なくなります。
三脚の伸縮段数の選び方
三脚は脚を伸ばして使いますが、その伸ばし方や段数も選ぶときの大事なポイントです。
脚の段数ごとの特徴
3段脚の特徴
3段脚の三脚は、パーツが3つとシンプルで使いやすいのが魅力です。
伸縮操作も簡単で、初心者の方にも扱いやすいです。
パーツが少ないため故障しにくく耐久性もあります。
脚の太い部分が長く残るので剛性が高く、風が強い屋外や長時間の撮影にも安心して使えます。
ただし収納時は大きめで、携帯性を重視する方にはやや不便かもしれません。
4〜5段脚の特徴
4段や5段の多段脚は、収納時にコンパクトになるのが最大の利点です。
バックパックやカメラバッグに収まりやすく、旅行や登山に向いています。
段数が増える分、接合部の強度や安定感はやや下がります。
伸縮操作には慣れが必要で、ロック機構の耐久性にも注意が必要です。
携帯性と安定性のバランスを考えて選びましょう。
上から伸ばす派? vs 下から伸ばす派?
上から伸ばす派
太いパイプから伸ばしていくため、三脚に必要な要件の剛性感がありブレに強い使い方です。
基本的に三脚の使い方としては上から伸ばすのが一般的です。
下から伸ばすタイプ
脚を伸ばす際、常に手元近くでロック機構を触ることができるため、素早く伸ばすことが可能です。
また、狭い場所で脚を伸ばしたりする際、カメラが壁などに当たってしまう可能性を減らすことができます。
こういった素早い設置が必要なシチュエーションでは下から伸ばす方法も有効です。ただし、その分剛性感は下がります。
以下動画で実際に下から伸ばしていますので参考にしてみてください。
撮影シーンに合わせて、安定性と操作性を比べながら選んでみてくださいね。
三脚の耐荷重と対応機材の関係
三脚の耐荷重とは、「安全に支えられる機材の重さ」のことです。
カメラやレンズなど機材の総重量の1.5〜2倍を目安にすると、安心して使えます。
例えば、機材の合計が3kgなら、4.5〜6kg程度の耐荷重がある三脚を選びましょう。
耐荷重が足りないと、ブレや転倒のリスクが高まるので注意が必要です。
脚の太さ・径の重要性と選び方
先ほどの耐荷重に加え、脚の太さ(脚径)によって三脚の安定性は大きく変わります。
以下を目安に選んでみてください。
- 30mm以上:建築・望遠・強風時など、最大の安定性が必要なとき。絶対にブラしたくない時や、超望遠撮影の際はあると安心。初心者にはあまり向いてません。
- 20〜29mm:日常的な撮影や重めの機材にバランスの良い安定感。大体これくらいを選んでおけば間違いはありません。
- 15〜19mm:ミラーレスや軽量機材で、旅行にも◎
- 14mm以下:とにかく軽く、小さく持ち運びたいときにおすすめ。オールラウンドには使えません。
おすすめの三脚ブランド・モデル紹介

高価格帯(三脚にこだわりたい方に)
- Husky(ハスキー)
- Gitzo(ジッツオ)
- Leofoto(レオフォト)
- RRS(リアリーライトスタッフ)
- Libec(リーベック)※映像用
中価格帯(品質と価格のバランス重視)
- Velbon(ベルボン)
- SLIK(スリック)
- Manfrotto(マンフロット)
低価格帯(はじめての三脚に)
- K&F Concept
- ZOMEI(ゾメイ)
- NEEWER(ニーワー)
- SIRUI(シルイ)
- Fotopro(フォトプロ)
三脚のメンテナンス方法
長く愛用するためには、日頃のメンテナンスが大切です。
- 使用後はブラシや布で汚れを落とす
- 海や砂地で使ったら真水で軽く洗う
- 雲台の動きが悪くなったら、ネジの調整やエアダスターでケア
- 保管は湿気を避け、風通しの良い場所で
よくある質問(FAQ)
アルミとカーボン、初心者に向いているのはどっち?
コスパ重視ならアルミ、軽さ重視ならカーボンがおすすめです。
耐荷重はどのくらい余裕を持てばいいの?
機材の重さの1.5〜2倍程度を目安にすると安心です。
安い三脚でも大丈夫?
使用頻度や目的によっては十分使えますが、安定性に注意が必要です。
まとめ

三脚は見た目以上に奥が深く、選び方ひとつで撮影体験が大きく変わります。
素材・高さ・段数・耐荷重・脚の太さ…どれも大切なポイントばかり。
ぜひあなたにぴったりの三脚を見つけて、もっと自由に、もっと楽しく写真撮影を楽しんでくださいね!